参鶏湯は、若い日の思い出の味です

参鶏湯は、若い日の思い出の味です
歴史

参鶏湯の効能は、怪しい笑顔??

韓国料理の一羽まるごと、といえば、やはり参鶏湯(サムゲタン)でしょうか。
20代のころ、はじめて食べたときには、少しびっくりした記憶があります。
30年以上前のことですから、怪しい記憶ですが、その当時の職場(名古屋市近郊)のそばにある人気の韓国料理店でした。

韓国料理の専門店は、数少なくそのお店は、当時一番人気のお店でした。
夏のある日、若い仲間達とお邪魔し、ママさんにおまかせでお願いしました。その時のメインの料理が、参鶏湯でした。
名前は知っていましたが、はじめて見る参鶏湯、そして暑いのに、鍋か、、、閉口しました。

見た目は、鶏が一羽まるごと、おしりの方から高麗人参が顔をだしています(笑)、どう食べたら良いものか、皆で眺めていると、ママさんが取り分けてくれました。
なんとも様々な味の混じりあった、あっさりとしたスープという感想でした。
鶏を崩しながら、中にはいっているもの(モチ米、高麗人参、にんにく、なつめ、栗、ぎんなん、いろんな漢方?)を説明されながら食べさせてもらいました。

その後、参鶏湯が、夏バテ防止に効果があるといわれるスタミナ料理であることや、日本で土用の丑の日にうなぎを食べるように、韓国では参鶏湯を、夏の間、3回の「庚の日」に食べ疲労回復をする、などと
教えてもらい、なおかつ、参鶏湯とは、「参(=高麗人参)」と「鶏」を煮込んだ「湯(=スープ)」という意味をはじめて知りました。
それ以外にも、薬膳系の料理や肉料理等いろいろな料理をいただき、ビールをあおり盛り上がりました。

また、帰り際には、ママさんから、「みんな若いから大変かもよ」と意味深の笑いで送り出されたのでした。
翌日、参加した人間(男性4名、女性2名)に、感想をたずねたところ、男性には、心当たりがあったようでした(笑)

参鶏湯の先に、黒い参鶏湯に出会う

参鶏湯の先に、黒い参鶏湯に出会う

はじめての参鶏湯からしばらく、印象が良かった仲間たち、その後も、別々に違うメンバーと、様々な場所で韓国料理の専門店に行き、できる限り参鶏湯を食べ歩きました。
シンプルな作りながら、中にはいっているものや調理方法も、少しずつ違い、味も様々で楽しみました。
そして、仲間の一人が、自慢げにいったのが、「一つ上の参鶏湯に出あったよ」でした。

そこで、スタートメンバー?6名で、そのお店に連れて行ってもらい出会ったのが、黒い参鶏湯です。
黒い参鶏湯、その正体は「オゴルゲタン」、いわゆる日本の烏骨鶏を使ったスープでした。
黒い肉の烏骨鶏に、普通の参鶏湯のように調理したもの。

ただし、大きな違い烏骨鶏は、日本には、17世紀に渡来したと言われています。その後、日本鶏の一つとして飼養されるようになり、1943年には、天然記念物に指定されました。
そして、烏骨鶏の卵や肉には、ある種の薬効があると考えられているからです。
「本草綱目」によれば、卵は肺病の薬や鎮静剤として利用され、肉は不妊病の薬等に利用されてきたとされています。

中国でも古くから薬膳料理として、王侯貴族が健康増進のために食べていたようですし、昔の漢医学書にも血をキレイにして風邪を防止し、精力も回復する健康食材と書かれているようです。
話をもとに戻しますが、黒い参鶏湯「オゴルゲタン」は、烏骨鶏を使っているため、普通の参鶏湯と食べ比べれば違うでしょうが、その美味しさは、参鶏湯でも十分だと思います。
なにせ、高級品の烏骨鶏を使っているので、料金もかなりお高くなり、普通の人ならばそのあたりも気になると思います。

ということで、一度はお見仕上がりになることをおすすめしますが、その後は各自のご判断で、というところでした。

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