お肉のオーブン調理

お肉のオーブン調理
レシピ

ローストビーフやロースチキンなど塊のお肉を使う調理には、オーブンを利用することが多いでしょう。
しかしオーブンにも様々な種類がありその特徴は違ってきます。
そのことを理解した上で、使用するとより効果的に、またより美味しいお肉料理ができるでしょう。

お肉調理につかうオーブンの種類と特徴は

お肉調理につかうオーブンには、電気式とガス式の種類があり、その両方にコンベクション式(強制対流)と自然対流式の物があります。
本来オーブンは、その庫内の四方からの対流熱で、熱した空気を対流させたり、放射熱(赤外線による)により、食品の温度を上げていきます。

電気式とガス式では、放射熱に違いがあり、電気式のほうが放射熱の割合が大きくなっています。
また、コンベクション式は、ヒーター式と違い対流熱を強制的に循環させる仕組みで、もちろん対流熱の割合が大きくなっています。

一つの参考数値ですが、熱の伝わり方をしめす熱伝導率к[W/mK](-数値が大きいほど早く熱が伝わる)と放射熱を利用して伝わる割合[%]を示してみると
ガス式コンベクションオーブン 熱伝導率к 55*****放射熱で伝わる割合 25
電気式コンベクションオーブン 熱伝導率к 42*****放射熱で伝わる割合 40
ガス式自然対流式オーブン   熱伝導率к 19*****放射熱で伝わる割合 50
電気式オーブン        熱伝導率к 24*****放射熱で伝わる割合 85

特に最近は、コンベクション式が注目を集める機会が多いようですが、庫内に熱風を循環させ加熱するもので、ファンから出た熱風で包み込むように焼き上げることや、火が通りにくい内側まで、しっかりと加熱することができます。
この特徴は、対流をおこして熱風を回すこと、熱風の温度や勢いで、伝わる熱量が変わること、風が強いほど食材の表面が乾燥することなどがあげられます。

そして、いまコンベクション式オーブンが注目されるのは、焼く・蒸す・煮る・揚げるという様々な調理に使えることのためです。
お菓子作り、唐揚げなどの揚げ物、煮物、パンやピザを焼く、外側はカリっと内側はしっとりと仕上げることもできます。

また、食材を均一に焼き上げられるので、ムラの少なさや焦げづらいこともメリットになります。コマーシャルなどでも宣伝されましたが、油を使わずにヘルシーな料理を作れるということも人気の理由のようです。

ヒーター式や自然対流式のオーブンは、赤外線の放射熱の割合の高さ、空気の移動が少ないこと、熱源の下は赤外線の影響が強いので早く熱が伝わることなどがあります。

お肉のオーブン調理には、このようなことを意識した上で、オーブンは選び、使用しながらその特徴を掴んでいきましょう。
例をあげれば、、焼色がきれいにつくかはオーブンの種類だけでなく調理する食材の大きさや厚さに影響を受けるわけですから、小さめの食材などは、オーブンで調理する場合、火が通っても焼色がつかないことが多いわけです。

そういった場合は、オーブンに入れる前にフライパン等で焼色をつけてからにするなどがあります。
また、実はオーブンを使った煮込みも非常におすすめで、大きな塊のお肉を煮込む場合、鍋でガスコンロなどで煮込むと底の部分が焦げやすいため何度も注意深くかき混ぜる必要がありますが、オーブンを使えば、全体をゆっくりしっかりと火を通すことができ、かつかき混ぜる手間も少なくなります。

ローストビーフ、簡単レシピ

お肉のオーブン料理、一番人気のローストビーフ簡単レシピ

材料:牛肉の塊肉(基本は、モモ肉。脂のうまみが必要なら肩ロースなど)・・・1キロ
塩・・・10g程度
黒胡椒・・・お好み
ローズマリー・・・1枝
オリーブ油・・・適量

作り方
1.ローズマリーをざく切りにする。塊肉に、塩・胡椒・ローズマリーを揉み込み冷蔵庫で3時間以上なじませる

2.調理する1時間以上まえには、塊肉を冷蔵庫から出し室温に戻す。

3.フライパンにオリーブ油をいれ強火で熱し、牛肉を全体に濃い焼き色がつくくらいまで転がしながら焼く。

4.オーブンは予め110℃に予熱しておきます。そのまま110℃くらいで1時間焼き(30分くらいで上下ひっくり返す)、その後15分くらいオーブンで放置。

5.オーブンから塊肉を取り出し、ラップで2重巻きにして、余熱がとれるまで冷ましてから冷蔵庫で2~3時間寝かせます。

6.食べる前に、塊肉をスライスし、盛り付けて完成

※様々なソースがありますが、そのままも素材の旨さが楽しめますし、わさびマヨやわさび醤油などがけっこうおすすめです(簡単レシピですし)。

☆おまけ
 オーブン・電子レンジ・トースターの違いは?

食品を調理する場合、食品に熱をどう入れていくか、食品にどう焼色をつけるかがあります。
熱をどう入れるかが、対流による伝熱で、焼色についてが放射による伝熱です。

とすると、オーブンは、四方からの対流熱で、熱した空気を庫内に対流させて食品の温度を上げます。
電子レンジは、マイクロ波(電磁波)を食品内部の水分子に当てて振動おこし発熱させていきます。
そのため、食品の内側から外側に温まっていくという特長があります。

また、焼き色はつかず、場所による温まり方にムラが出ないように気をつけて加熱する必要もあります。
トースターは、伝熱線からの放射熱で焼色をつけ、かつ直接食品を温めます。焼色をつけたいトーストやお餅などにはよいですが、大きく厚みがあると食品は、中まで熱が通りきらない場合もあります。

これ以外にもガスグリルのように、直火とグリル庫内の対流熱の両方で同時に加熱するようなものもありますが、その食材の調理方法や特徴を考えてうまく活用したいですね。

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