肉屋は儲かる?!
コロナの影響を受け始めて1年以上が過ぎ、最近、よく相談されることが多くなった。
というのも、様々な取引先とお付き合い頂いているし、長く関わっているからなのでしょう。
皆、それぞれ、その人の立場で、苦しみ、悩んでいます。
創業者は創業者で、社長さんは社長さんで、管理職は管理職で、現場は現場で、、、。
肉屋は儲かるの?
肉屋は儲かるの?
これは、自分が肉屋さんをやっていない方からの質問。
飲食店の方(経営者、雇われている方かかわらず)や不思議にスーパーなど小売業の方からが多いか?
スーパーにはお肉屋さんは必ず?ある、それでも聞かれる、よくよく確認するとお肉屋さんはテナントさんにお願いしている事が多い。
(でも、たまに自分のところで肉屋さんを運営していても聞かれることもあります)
そのときの回答は、肉屋は儲かりますよ!です。
生鮮3品の中の肉屋
食品業界では、生鮮3品の話はよくでます、青果・鮮魚・精肉のことです。
昔から食品を販売するところの3本柱ですが、時代の流れは最近、鮮魚を弱くしています。
なぜか、そこに触れると長くなるので、今回はふれませんが、今でも鮮魚が一番の売上を占めるお店はあります。
実際のところ、食品スーパーの稼ぎ頭は、青果のところが多いです。
ですが、肉屋さん!というところも実は、いくらでもあります。自分の1週間の夕食のことを思い出してみて下さい。
どんなメニューがあったでしょう?
食事には、必ずといって良いほど使われるのは?そうお野菜です。主食がお魚でもお肉でも一緒に、付け合せにお野菜はつきます。
でも、お魚とお肉を一緒に食べることはそんなには多くないかもしれません。
これも売上の構成比には影響していることでしょう。
実際は全体売上の35%強、平均的な構成比は、青果・鮮魚・精肉=14%:9%:12%くらいでしょうか。
これは全国の年間の数字ですから、都心部の数字の影響が大きいでしょうし、
季節や地域、お店ごとの強い弱いの特徴がでてきます。
あれ?そんなに多くないな、と思われたかもしれません。
調味料や缶詰、お米などの一般食品、牛乳や水もの、チルド食品などの日配品、
最近成長著しい惣菜などもありますから当然でしょう。この惣菜にもお肉は、たくさん使われますよね。
構成比は一般食品25.5%、日配品20%、惣菜10%でしょう(足らないのは非食品)。
また、脱線しそうなりましたが、もとに戻ります。
売上だけで言えば、一般食品、日配品そして生鮮3品と続くところでしょう。
でも今回のテーマは、肉屋は儲かるの?!です。儲かるとは売上ではありませんよね
利益を生むということです。
どのくらい儲かるのか?
これは、どのような形で販売されるか(流通チャネルというやつです)にもよります。
今回は、食品スーパーを例に出したお話が多いので、ここも最後まで食品スーパーでいきましょう。
ここは、あくまでも直営でお肉屋さんをやられているというお店を考えます。
(テナントさんなら、その利益からテナント料を取られるわけです)
そうですね、食品スーパーのお肉屋さんの場合、粗利益率(<売上高 - 売上原価> ÷ 売上高 × 100)を%で言えば、20~40%くらい、平均的には29%くらい(ニク屋だからではありません笑)でしょうか。
このスーパーはお肉が安いな、とおもえるようなお店は、20%にちかいくらいで販売されていることが多いようです。
ついで、いやせっかくですから、その他の平均的な粗利益率を書いておきます。
青果23.5%、鮮魚28.5%、一般食品18.5%、日配品23%、惣菜37.5%くらいというところでしょう。
単純計算でもわかりますが、実は生鮮3品では、精肉が一番稼いでくれるわけです。
生々しいお話をするなら、地方の一日売上100万円くらいのスーパーとしましょう。
毎週1日がお休み、この程度の規模なら2人で運営できます。
ひと月に25日の営業すると100万☓12%☓29%☓25日=87万の粗利益です。
これは上記の単純計算ですし、実は売上の少ない店舗は構成比も利益率も高くなる傾向が強いです。
月間100万くらいの粗利益は、充分可能となります。
人件費など諸経費を差し引いても、会社には利益を生んでくれると思います、ボロ儲けとは行きませんが、
健全に儲かるのではないでしょうか。
また、この算出の元データは、大手中心の統計で出ている一般的な数字です。大手は大手の、小規模は小規模の設け方は、たくさんあると思います。
このデータの売上や利益率が変わると結果は大きく変わりますようね。肉屋さんは儲けられる?!わけです(笑)