ワンランク上の牛肉知識、部位肉(パーツ)

ワンランク上の牛肉知識、部位肉(パーツ)
ビジネス

ワンランク上、なんていうと仰々しいやら、おこがましいやらかもしれませんが、
お肉を扱う仕事をしていますから、特に玄人っぽい内容を伝えたいと思ったりしたらこんなフレーズも、楽しんでもらいたいです。

牛肉は13個からなる?

枝肉、部分肉の格付事業や牛肉トレーサビリティ制度の確実性に大きく
関与している公益社団法人 日本食肉格付協会の牛部分肉取引規格によると
各部分肉の名称は「ネック」、「かた」、 「かたロース」、「かたばら」、
「ヒレ」、「リブロース」、「サーロイン」、「ともばら」、「うちもも」、
「しんたま」、「らんいち」、「そともも」、「すね」の13個からなります。

牛肉は部位の特性が比較的はっきりしています。一般的にやわらかい部位が
好まれますが、じっくり煮込むと、かたい部位も豊かな味が出てきます。
その持ち味を生かして調理すれば最高な料理になるわけですね。

最初は牛肉は、枝肉として、カタ、ロイン、バラ、モモの4つに分けられます。
そこから、部分肉といわれるパーツに分割されていく。

1960年代くらいまでは、枝肉の流通が普通で、小売店や飲食店でも
枝肉を分割していく技術を持った人がいて、各店
自分たちで処理していました。

しかし流通・消費量の拡大やスーパーの台頭におうじて部分肉の取引が
主流に変わっていきました。1980年代後半からはスーパーや外食産業の
要請で部分肉を更に小分けにして流通させることも増えました。

1980年後半は、まさにその狭間のような時期で、いろんなお店でも
新旧の戦い(枝肉かパーツかどちらで商品をとるか)が繰り広げられていた。

現在はパーツ流通がほとんどだが、今度は一頭まるごと買うのか(一頭買い)
半頭で購入するのか、パーツで購入するのか、店の規模や運営のやり方で
様々な取り組み方があるようです

枝肉から部分肉、部分肉から精肉へ

牛はと畜されてから、頭・足、皮、内蔵をはずし、左右2分割(左右の半丸)の
骨付き肉(枝肉)にされます。そこから骨や余分な脂肪、腎臓などをはずされて
各部位に分けた部分肉にされ、この部分肉から「すじ」や脂、不要な部分を
取り除き、精肉(すぐに料理に使えるような状態)にします。

当然ながら、枝肉からみれば部分肉そして精肉になるまで重量は減り続ける
わけで、最初に買った状態の重量からはかなり減ってしまいます。

これを歩留まりというわけですが、一般的には牛の場合は、、
生体 100%⇒枝肉 57%⇒部分肉 42%⇒精肉 31% くらいです。
つまり牛さんが400kgだったとしても、精肉になったときには、124kgに
なってしますというわけです。

牛のパーツ構成比(部分肉の構成比)はどのくらいか

国産牛には、以前に書いた品種とは別の見方で?、大きく和牛去勢・和牛メス・
交雑牛去勢・交雑牛メス・ホルス去勢の種類があります。
(輸入牛ではさらに違いがありますが)

そのため、この種類によっても違いがありますし、個体差もありますので、
一般論とご理解いただき、牛の部分肉の構成比率をかきます、

和牛去勢でみると
「かた=ウデ 10.6%」、 「かたロース 12.5%」、「かたばら 10.3%」、
「ヒレ 3.0%」、「リブロース 4.5%」、「サーロイン 7.2%」、
「ともばら 21.2%」、「うちもも 6.7%」、「しんたま 6.1%」、
「らんいち 6.0%」、「そともも 7.1%」、「すね 4.8%」程度となります。

最近評判の希少部位といわれる部位がたくさん出ていますが、
この部分肉のさらに、その一部になるわけですから希少なわけです。

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