競りを初体験

競りを初体験
ビジネス

競り(せり)ってなんでしょうか、どんなものと言う質問をされることがあります。
市場にはいってきたお肉、お魚、野菜や果物、花は、まだ価格は決まっていません。
それぞれの市場で、市場の人とお肉屋さん、お魚屋さん、八百屋さんなどが、価格を決めていきます。

この価格を決める方法が、競り(せり)といわれ、売り主が多くの買い手に競争で値(ね)をつけさせ、最高の値を付けた人に売る取引方法です。

競りの仕組みは

売り主(卸売業者)のせり人が卸売場で、公開の方法により多くの買い手(仲卸業者や売買参加者)に競争で値をつけさせ、最高の値をつけた人に販売する取引方法が競りです。
この競りには、扱う品目に応じて、種類が違うものがあります。ちなみに、買い手は、その場でなれるわけではなくきちんとその市場で、登録してもらわなえればいけません。

よくテレビで映るのは、魚など水産物の競りです、振鈴を合図に、それまで下見をしていた買い手がいっせいにせり台に並びます。卸売業者のせり人の呼びかけに応じて、買い手が手やりで値段を示していきます。
(手やりとは、せりの時、買い手が購入したい品物の値段や数量を指で示すことです)

今回の初体験の競りは、当然ながら?お肉の競りです。正確には、買うのが初体験です、見学には何度も行ったことがありますので。
お肉の競りは、機械競りなどと言われますが、売り主(卸売業者)が牛や豚の枝肉を、一頭ずつ計量し、肉質を判断して格付けをしていきます。

格付けは、買い手の目安となり、枝肉のせりはせり値表示装置を用いた「機械せり」で行われます。
順番に流れていく枝肉を見ながら、ほしい肉の希望する時、ポケットサイズの無線応札機のボタンを押します。押し続けると表示装置のせり値が上がっていき、一番高い値段をつけた人が、その枝肉を買うことになります。

競りの下準備と配られるもの

競りの下準備は、実物を見ること、吊るされている枝肉をチェックです。
プロたちは各々の判断基準で枝肉を見ていきます。枝肉の保管庫は、薄暗い冷蔵庫の中ですから、懐中電灯と市場から事前に配られる当日の、「枝肉上場名簿」を持ち進みます。

「枝肉上場名簿」は、売り主が事前に格付けしたりした様々な情報が記入してあり、枝肉と見比べ、自分の目で確認し自分の評価をしていきます。
面白いのは?やはりプロの世界ですから、評価は配られた「枝肉上場名簿」と必ずしも一致しないことです。
それぞれの思い、思惑、経験が反映され決めていくのです。

枝肉上場名簿とは

これは、市場によって多少の違いはありますが、大きな違いはありません。
どのような内容が記載されているかといえば、
解体日、競りの順番、上場番号、品種、性別、出荷者・生産者、産地、父牛、母父、祖母の父、出生地、生年月日、月齢、生体重量、枝重量、規格、BMS、BCS、瑕疵、ブランド、受賞、経産か否か、農場がHACCPを導入しているか否かくらいの内容が記載されています。

一つ一つ意味がある情報で、買い手はその情報から様々な見方をします。
これ以外にもロースの直径、ロースの率など情報が提示されていますので、そこから買い手は、自分たちの思惑やお客さんの希望などいろんなバランスを見て購入の可否、競りの上限金額などをきめて参加します。

それぞれの情報から、どのように考えるか詳細を知ると面白いかもしれません。
機会があればまたご紹介します。

はじめての購入、なにか結構ビビりました。担当者からボタンを預けられ、自分で押します。
思い通りに変える牛、他の人が買いたくて値段が上がりすぎて買えない牛、思ったより安く買えてしまった牛、様々でした。
自分が購入した牛は、自分のところに来る、自分で売りわけですから楽しくもあり、怖さもありの初体験でした。

?とおもう方、単純に重量が500キロある牛を2000円で落としたとします、いくらになりますか??
それを何頭も競り落とすわけです。気持ち伝わりましたかね??

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