牛肉の希少部位、肩バラ(前バラ)編

牛のバラは、肋骨周りの肉の総称として使われますが、肩バラとトモバラにわかれます。
今回は肩バラですから、更に、三角バラとブリスケなどに別れます。
肩バラは、本来、牛が歩いたり、動いたりするときに常に動いている部分ですから、筋肉質になり、肉質も硬めになりやすい部分です。
そのため、煮込み料理に使われる部分もありながら、サシのはいった焼肉向きの部分もあります。
いわゆるカルビ、というエリアにはいってきました(笑)。
カルビは、韓国語の肋骨やアバラ骨の間の肉のことをいうと言われるのは、有名なお話です。
今回でいえば、まさに三角バラの部位が、一番メインになるでしょうが、詳しくは後ほど。
ブリスケの希少部位とは
ブリスケとは、ブリスケット(brisket)からきていますが、アメリカではこの部分をブリスケットとよんでいることからです。
肉質は硬めでキメは細かくはありませんが、旨味があるお肉で噛むことが苦になりません(笑)
脂が多いため、焼肉、スライスなどいろんな商品にしていくときには、かなり脂を落とす必要があるため、
歩留まりが非常に悪いには、お肉屋さん泣かせでもあります。
ブリスケの希少部位というと、コウネのことを最近聞かれます。
でも実のところは、あまり意識していませんでした。特に意識して加工することがほぼなかったためです。
調べてみると、広島の方で珍重されている?そうで、名前の由来は見た目からコウネ(炎の肉という意味)と呼ばれているらしいです。
牛肉一頭から取れるのは、約2キロくらいでしょう、コラーゲンやゼラチンが豊富で、薄くスライスしたものを焼きで食べることが普通のようです。
正直なところ、コウネと言われると、馬刺しのコウネ(タテガミ)をイメージしてしまいました。
馬刺しのコウネも希少部位なところは一緒ですし、コラーゲンがいっぱいというところもにているかもしれません。

三角バラ(サンカク)の希少部位とは
前バラのうち、第1~6肋骨の部位を三角形に切り取ったのが三角バラです。美しいサシ(霜降り)が入り、バラの中で最も評価の高い部位になるかもしれません。焼肉屋さんなどでは、特上カルビといわれ提供されるのはこの部位が多いでしょう。
また、三角バラは1頭の牛から2枚しかとることができないため、とても貴重な部位でもあります。肩ロースの希少部位「ハネシタ」と接する部位なので、似通った感じがします。
よくマグロの大トロと比較され、肉の大トロなどと言われることもあります。
焼肉は、もちろんステーキでもおすすめですが、なにせ脂が強いので、脂が落とせる焼き方(網焼き、炭焼等)がおすすめです。
お得意さんには、三角バラをしゃぶしゃぶ用にしてほしい、という方もいらっしゃいます。脂が適度に落ちて美味しのでしょうが、
なにか、もったいないようにも感じます(笑)。
三角バラは、これ自体が少し多くとれる希少部位かもしれません。
特に焼肉は、多くのところで購入できますが、それ以外の食べ方でのカットでは、なかなか購入できないと思います。
よく行かれるお肉屋さんに、相談されオーダーカットもいいでしょう、またプロの方は、ぜひたまにはそのようなカットで提供もしてあげてください。
個人的には、若い頃焼肉で一番好きだったのが、三角バラの骨付きカルビ、手を脂まるけにしても、骨の周りまできれいに食べると至福の喜びでした(笑)
さすがに、今はちょっときついかもしれませんが、、、。