豚肉の格付け、あるのご存じですか

豚肉の格付け、あるのご存じですか
豚肉

豚肉の格付けとは

有名な?牛の格付けと比べ、あまり知られていませんが、豚にも格付けが存在します。
こちらも日本食肉格付協会(JMGA)が、豚枝肉取引規格により適用条件を定め、全国統一に「豚の格付け」を行っています。
格付けされるタイミングは牛肉と同じで、枝肉の状態に処理された後に行われます。

これにより、生産量の多い豚肉においても、全国どこでも、同様の基準で公正な価格により購入することができるわけです。
格付けは、品種、年令、性別の如何にかかわらず適用され、半丸重量と背脂肪の厚さ、外観、肉質の3者により9項目の調査を受け、
そのなかで、一番低い判定に合わせて、その等級が決まります。

判定は、上から、極上・上・中・並・等外に分けられるが、極上は全体の0.1%程度しかなく、ある意味で牛のA5等級と比べお目にかかることが、殆どありません。
また、等外も異臭がある、汚染されているなど特殊な場合?や特に肉質が悪いものに判定されます。
(ちなみに2012年の東京中央卸売市場では、極上0.1%、上の判定は約48%程度、中が約33%、並が約14%、等外が約5%でした)
但し、銘柄豚においては、その生産者や団体が主体となり、格付けしている場合もあります。

この格付けには、牛肉と同様に味の評価はありません。美味しい、まずいという味の評価はないということです。

枝肉半丸重量と背脂肪の厚さによる等級の判定

枝肉となった豚肉の、半丸重量(枝肉の半分の重量)と背脂肪の厚さを測ります。半丸重量は重さ、背脂肪は脂肪のついている状態をみます。
背脂肪の厚さは、第9~第13胸椎関節部直上にある背脂肪の薄い部位の厚さの測定で決めます。

この判定の面白い?ところは、重量は、重いほど良いわけではなく、背脂肪の厚さも厚いほどよいわけでも、薄いほど良いわけでもないところです。
具体的には、

1.半丸重量と背脂肪の厚さの範囲

等級 重量(kg)    背脂肪(cm)
極上 35.0以上 ~ 39.0以下 1.5以上 ~ 2.1以下
上 32.5以上 ~ 40.0以下 1.3以上 ~ 2.4以下
中 30.0以上 ~ 39.0未満  0.9以上 ~ 2.7以下
39.0以上 ~ 42.5以下 1.0以上 ~ 3.0以下
並 30.0未満
30.0以上 ~ 39.0未満  0.9未満  2.7超過
39.0以上 ~ 42.5以下  1.0未満  3.0超過
42.5超過

となり、ちょうどよい加減というのも難しいですね。

外観による等級の判定

外観の判定は4項目かなります。判定は、極上・上・中・並にされます。異臭のあるものや、衛生検査によって割除部分が多いもの、著しく汚染されているものなどは、等外になります。

2.外観における均称による判定

これは全体的な形を評価します。もも、バラ、ロース、かたのバランスが良いものを高く評価します。ももが小さく、かたが大きい形などは低い評価となります。
具体的には、

極上 長さ、広さが適当で厚く、もも、ロース、ばら、かたの各部がよく充実して、釣合の特に良いもの
上 長さ、広さが適当で厚く、もも、ロース、ばら、かたの各部が充実して、釣合の良いもの
中 長さ、広さ、厚さ、全体の形、各部の釣合において、いずれにも優れたところがなく、また大きな欠点のないもの
並 全体の形、各部の釣合ともに欠点の多いもの

3.外観における肉づきによる判定

これは赤みと脂肪、骨のバランスを評価するもので、枝肉において、赤身の割合が脂肪、骨よりも多いものが、高く評価されます。
具体的には、

極上 厚く、なめらかで肉づきが特に良く、枝肉に対する赤肉の割合が脂肪と骨よりも多いもの
上 厚く、なめらかで肉づきが良く、枝肉に対する赤肉の割合が、おおむね脂肪と骨よりも多いもの
中 特に優れたところもなく、赤肉の発達も普通で、大きな欠点のないもの
並 薄く、付着状態が悪く、赤肉の割合が劣っているもの

4.外観における脂肪付着による判定

これは脂肪の付き方を評価します。適度であることが重要で、厚すぎも、薄すぎも評価が下がります。
具体的には、

極上 背脂肪及び腹部脂肪の付着が適度のもの
上 背脂肪及び腹部脂肪の付着が適度のもの
中 背脂肪及び腹部脂肪の付着に大きな欠点のないもの
並 背脂肪及び腹部脂肪の付着に欠点の認められるもの

5.外観における仕上げによる判定

これは損傷がないかどうかや、放血(血を抜くこと)が十分かどうかで評価します。
具体的には、

極上 放血が十分で、疾病などによる損傷がなく、取扱の不適による汚染、損傷などの欠点のないもの
上 放血が十分で、疾病などによる損傷がなく、取扱の不適による汚染、損傷などの欠点のほとんどないもの
中 放血普通で、疾病などによる損傷が少なく、取扱の不適による汚染、損傷などの大きな欠点のないもの
並 放血がやや不十分で、多少の損傷があり、取扱の不適による汚染などの欠点の認められるもの

肉質による等級の判定

肉質による等級の判定

肉質の判定は4項目かなります。判定は、極上・上・中・並にされます。肉質や、脂肪質の特に悪いものは、等外になります。

6.肉質における肉の締まり及びきめによる判定

これは肉の締まりやきめの細かさを見ます。締りが良く、きめが細かいほど評価が高いです。
具体的には、

極上 締まりは特に良く、きめが細かいもの
上 締まりは良く、きめが細かいもの
中 締まり、きめともに大きな欠点のないもの
並 締まり、きめともに欠点のあるもの

7.肉質における肉の色沢による判定

これは肉の色と光沢で評価しますが、薄く淡い色が評価が高くなります。
具体的には、

極上 肉色は、淡灰紅色で、鮮明であり、光沢の良いもの
上 肉色は、淡灰紅色で又はそれに近く、鮮明で光沢の良いもの
中 肉色、光沢ともに特に大きな欠点のないもの
並 肉色は、かなり濃いか又は過度に淡く、光沢の良くないもの

となっており、そのために、ポークカラー・スタンダード(胸最長筋における肉色判定)という判定基準があります。

8.肉質における脂肪の色沢と質による判定

これは脂肪の色などを評価します。脂肪は白く、締まっていて、張りがあるものが高く評価されます。
具体的には、

極上 色白く、光沢があり、締まり、粘りともに特に良いもの
上 色白く、光沢があり、締まり、粘りともに良いもの
中 色沢普通のもので、締まり、粘りともに大きな欠点のないもの
並 やや異色があり、光沢も不十分で、締まり粘りともに十分でないもの

となっており、そのために、ポークカラー・スタンダード(脂肪色判定)という判定基準があります。

9.肉質における脂肪の沈着による判定

これは脂肪の沈着が適度かどうかを評価します。適度なものを高く評価し、沈着しすぎや、過度に沈着しているものは低い評価になります。
具体的には、

極上 適度のもの
上 適度のもの
中 普通のもの
並 過少か又は過多のもの

以上、半丸重量と背脂肪の厚さ、外観、肉質の3者により9項目の調査を受け、一番低い格付けが、その肉の格付となります。

前述したとおり、最高ランクである「極上」は全体の0.1%ですから、なかなかお目にかかることはありませんし、ましてや食べる機会もありません。
これは、絶対量の少なさと肉屋さんや飲食店さんが、そこをクローズアップした販売をしていないためかもしれませんが、
時代の変遷によりこれからは、「本日、極上ランク○○ポーク入荷」なんて看板も出る時代が来るかもしれませんね。

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