しゃぶしゃぶ、具材と簡単レシピ
しゃぶしゃぶとは、そのルーツや名前の由来
しゃぶしゃぶは、ごく薄く切った肉を専用の鍋に煮えただし汁にしゃぶしゃぶと数回くぐらせて火を通し、タレにつけて食べる鍋料理です。
お肉に関しては、薄いお肉を短時間の加熱して食べますからやわらかく食べられますし、タレ次第で様々に変化もします。
しゃぶしゃぶのルーツは、北京の火鍋料理のシュワンヤンロウ(刷羊肉)がその原型と言われますが、新疆ウイグル自治区の回教徒が食べてきた(食べている)ラム肉のしゃぶしゃぶのことです。
以前にも述べましたが、フビライ・ハンとの関わりの強い料理ですが、おもしろい?説には、屋外においてあった食料の羊肉が寒さが激しく凍ってしまい、それを食べるのに、仕方がなく薄切りにしてお湯に浸して食べた、というのもあります。
シュワンヤンロウでは、ホーコーツ(火鍋子)という鍋が使われますが、中央に煙突があり、その中に炭火などを入れて鍋の中の材料をスープで煮て食べるのに使いますが、これも日本のしゃぶしゃぶ鍋につながっています。
日本のしゃぶしゃぶ鍋は、はじめ七輪で鍋を加熱した際に要した排気経路や炭を入れるためにその煙突部分を使いました。鍋の直径が七輪よりも大きいため、不完全燃焼を避けるために必要でしたが、煙突効果によって火力が増強される効果も得られもしました。
今では、炭の使用はかなり減っていますが、熱伝導率の良いドーナツ型とともに残っています。鍋の素材に銅を使うのも熱伝導率が非常に良いからです。
日本のしゃぶしゃぶは、どう生まれたのでしょう。
これは第二次世界大戦に軍医として中国に赴任していた民芸運動の指導者であった吉田璋也が、終戦後日本に戻り京都の料理屋「十二段家」に教えたということです。
偶然の産物?ではありませんが、店を訪れた吉田氏が店に置かれていたホーコーツ(火鍋子)を見つけ、その使い方を教えたことがはじまりらしいです。
その後、吉田氏の他、交流のあった人々の助言を得て、その当時手に入りにくかった羊肉を牛肉に替え、日本人に合うゴマダレを作り、鍋を熱伝導の良い銅で作り、試行錯誤を加えていったそうです。
そして、1947年に十二段家で「牛肉の水炊き」としてだされると、たちまち評判となり全国に広まっていったそうです。
吉田氏本人も1962年に地元鳥取市で「たくみ割烹」というお店を開店させ、「牛肉のすすぎ鍋」としてメニューにくわえたようです。現在でも、その当時のお味はたくみ割烹で食べられます。
しゃぶしゃぶの名前の由来は、民芸運動家仲間でもあった、大阪の肉料理専門店スエヒロの店主三宅忠一氏が1952年に自分のお店でこの料理を提供するときに名付けたもので、洗濯をするときのじゃぶじゃぶ洗うから「しゃぶしゃぶ」としたそうです。
しゃぶしゃぶの具材は何が合うのか
どのような具材を入れて「しゃぶしゃぶ」を召し上がりますか?
白ネギ・白菜・にんじん・しいたけ・豆腐でしょうか。もちろん、薄切りにした豚肉や牛肉は入りますよね。部位的にはロース系とバラ系がメインでしょうか、私は、牛肉なら赤身系のウデやもも肉でも十分楽しめます。
お肉だけでなく魚やカニなど魚介類のしゃぶしゃぶも人気があります、お肉とは違ったうま味がでてこれはこれで美味しいですが、今回は主役は牛肉でいきましょう。
(ちなみに、魚介ではブリなど白身で脂の乗った魚を薄めに切ったものをしゃぶしゃぶするのが、私は好きでした)
さて次は、変わり種といきましょう。
野菜として3つ、野菜以外で3つとしましょう。
野菜は、レタス・パクチー・じゃがいもです。レタスは、芯を取って手でちぎったものでかまいません、丁寧に切らなくてもさっと湯にくぐらせます。
独特の香りや苦味が和らぎ、また青さも際立ちどんなタレでもいける食べやすさがあります。
パクチーについては、最近なにか異常な?ファン(失礼しました)も結構いらっしゃいますが、さっとお湯にくぐらせて食べたり、お肉で巻いて食べたりでいかがでしょうか。
注意のポイントは、お湯につけすぎないことです、苦みが増してしまいますので。
最後は、じゃがいも、これは薄めにスライスし1分くらいお湯につけ少し食感が残るくらいがいけます。火を通しすぎずお好みに合うような厚さと時間を見つけて下さい。
野菜以外は、お魚をあえてはずして、お麩・わかめ・ウインナーです。お麩は、板麩です。その名のとおり板状の麩ですが、やわらかくなるまで湯に通します。そのまま食べるばかりでなく、他の食材を巻いて食べるのもおすすめです。
わかめは、さっと湯にくぐらせます、鮮やかに色が変わり磯の香りと歯ごたえ、ときに甘みが感じられます。特に生のわかめがおすすめです。
そしてウインナー、焼肉やバーベキューのときにも多くの人が入れてほしいという人気の食材です。これは食べ方をどうこう言うまでもありませんね。
(最近は、薄切りのお餅を入れるのも流行っているようですね、これは火の通し方がポイントです、ある瞬間をすぎるとクタクタになってしまいますから)
さて最後のシメには何が良いでしょう。これはやはり、うどんが定番ですが、ラーメン・パスタ・フォーなど麺類なら結構いけるのではないでしょうか。
しゃぶしゃぶの具材は何が合うのか、正直なところ結構なんでもいけてしまうのがこの料理の良いところですね。
しゃぶしゃぶの簡単レシピ(4人前)
*材料
牛肉(しゃぶしゃぶ用) 400g
白菜 1/4株
白ネギ 2本
シイタケ 4枚
豆腐 1丁
にんじん 1本
<だし>
水 1500ml
昆布(10cm角) 2枚
酒 大4
<ポン酢ダレ>
柑橘汁大4
みかん(果汁)1個分
しょうゆ100ml
<ゴマダレ>
練り白ゴマ大3
白みそ大3
みりん大3
薄口しょうゆ大3
<薬味>
刻みネギ適量
七味唐辛子適量
ニンニク(すりおろし)適量
*作り方
1) <だし>を取ります。土鍋に水と昆布を入れて約30分くらいつけてから火にかけます。弱火で火にかけ、煮立つ直前に昆布を取り出し、酒を加えます。
2)白菜は水洗いし、葉は食べやすい大きさのザク切りにし、白い部分はそぎ切りにします 。
3)白ネギは1cm幅の斜め切りにして、シイタケは石づきを落とし、汚れをふき取り、軸と笠も切り離してから、笠に飾り切りをします。笠が大きい場合は斜め半分に切る。
4)豆腐は8等分くらいにして、にんじんは、洗ってヘタを切り落とし、皮をむいて厚さ3~4mm程度の輪切りにします 。
5)<ポン酢ダレ>、<ゴマダレ>を各々よく混ぜ合わせます。練り白ゴマが固い場合は、<ゴマダレ>が固くなる場合があるので、鍋のだしを加えて適当なやらかさにのばしてください。
6)薬味のネギは小口切りにして水に放ち、何回か水を変えて、しっかり水気を絞る。
7)あとは、鍋の<だし>を煮立て、具材を入れ、火の通ったものからタレにお好みの薬味を入れ、そこにつけて食べます。
*ポイント:<タレ>が濃い場合は、鍋の<だし>を加えて、お好みの濃さに調節して下さい。
<ゴマダレ>にはおろしニンニクを入れるのがオススメです。