キジ料理について

キジ料理について
ジビエ

キジ肉と日本人は、平安時代からのお付き合い?

キジは昔から日本人に親しまれてきた野鳥です。平安時代には狩猟の対象とされていたようですし、
昔話にも顔をだすくらいです。しかし、現在はその数が減少していることから、メスについては禁漁とされています。

そのため、キジの増殖のために、人口ふかしたものを放鳥したりもしています。成長期間は長く、手の加えられていないキジは9ヶ月近くかかります。
(ブロイラーが約60日程度と考えれば、かなりの時間が必要とわかります)

本来キジは、留鳥なので林や農耕地など里山に生息し、昆虫や木の実などなんでも食べる雑食性の鳥です、日本では国鳥にもなっているニホンキジのほか、北海道に生息するコウライキジもいます。
ニホンキジは北海道と沖縄を除いて全国的に分布していますし、コウライキジは韓国から来たと言われていますが、今やその生息数は、コウライキジがニホンキジを上回っています。

キジ肉と「熟成」の意外な関係は

キジの肉は、胸の多く、脂肪分が少なく、歯ごたえもあります。捕獲したてのものは、肉質がかたいので、内臓を取り除き、2~3日熟成すると柔らかくなってきて、美味しさもましてきます。
フランス語ではジビエなどの熟成を「フザンタージュ」といいますが、これは、キジがフランス語で「フザン」ということが語源であると言われています。
そのくらい、キジの肉は熟成にむいていて、肉質も味も良くなるということですね。

キジは香りが強いのですがローストやゆでたりするとある程度食べやすくなります。
ただし、肉質がぱさつきやすいので、火の通し方には注意をする必要があります。

また、鶏肉に比べ、低脂肪、高タンパクですが、カロリーが鶏肉の半分程度、カリウムやリンなどのミネラルも多く含み、人体に必要な必須アミノ酸も含むという健康食材でもあります。
ジビエとしては、狩猟時期は11月15日から12月15日となりますが、冬にかけ多少脂ののりは良くなりますが、留鳥でありますから季節の味の差が少ないものでもあります。
美味しいむね肉、もも肉、ささ身のほか、レバー、腎臓、心臓などの内臓類もいただけます。

ニホンキジのように歩きながら餌を探すような野鳥は腸が長くて太いので、死んでから時間がたってそのまま熟成すると肉に臭みがうつってしまいます。
そのため狩猟のときは、とった現場ですぐ腸を抜き、アルコール消毒をしたりします。

キジ料理も数々ありますが、やはり食べ方も和食が一番です

キジ料理も数々ありますが、やはり食べ方も和食が一番です

和食では、定番が並びます、キジ鍋、すき焼き、焼鳥、しゃぶしゃぶ、場所によっては雑煮の具としても使われます。
洋食では、蒸し焼き、煮込み、燻製がメジャーでしょうか。

キジ鍋は、白菜、ごぼう、きのこ、タイコンなどと醤油仕立てや白味噌仕立てでいただきます。
ジビエファンは水炊き風に食べるほうが好きかもしれません、その際にはキジ肉を薄切りにしてしゃぶしゃぶのように食べたりする方もいます。

キジ飯もいいですね、ガラ(骨)を使いアクを取りながら出汁を作ります。
あとは、炊き込みご飯を作るように、細かくさいたキジ肉、ごぼうのささがき、ニンジン、椎茸などを細かく切りご飯を炊きます。

最後は、イタリヤ料理の前菜といきましょう。キジ肉をスライスしオリーブオイルとレモン汁をかけ、薄切りのチーズをのせ、キジのカルパッチョはいかがでしょう。
なんか、ワインが欲しくなってきませんか。

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