七面鳥・七面鳥料理について

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その他の肉

七面鳥肉を考える

色んな意味で鶏に準じる扱いが日本では多いようですが、見た目からもかなり違いはあります。七面鳥は北アメリカ原産のキジ科の鳥で、家禽の中では最も大型です。食用には、生後5カ月から1年以内の若鳥(ヤングターキー)が適するようですが、大きなコブをもち、赤紫色の大型家禽ですし、あたまから首にかけては羽もほぼありません。
主要生産国である欧米中心に、七面鳥肉「ターキー」はその消費が拡大傾向になり、当然生産量も増加傾向、世界のターキー市場は着実にその規模を拡大しています。
それは、消費の違いによるところが大きく、七面鳥肉「ターキー」は欧米を中心に,1年を通して消費されているのに対して、日本では大部分がクリスマスの時期に限られていてその数も少ないためです。
日本でも、サンドウィッチ店やレストラン、テーマパークなどターキーを通年で提供するところもありますが、その消費はまだまだというべきでしょう。

1950年代に日本で家禽として飼育するようになった新しい食肉用の鳥ですが、実際のところ、クリスマスに七面鳥肉「ターキー」というものの、現実にはいうほど一般には馴染みが薄いような気がしますし、どちらかというとサンドウィッチ店のターキーハムを利用したサンドウィッチのほうがイメージが強いのではと思います。
私の関わっている精肉店にも、毎年のように大手のハム会社からターキーの燻製ハムが、クリスマス直前から特売で入荷されている光景を数年間みてきました。要は、売れ残りです、多分、顧客のイメージと価格に開きがあるのでしょう。
非常に味がよく、入荷されると連絡もくれるので毎年購入していましたが、それも昨年からなくなったようです、売れ行き不審のため、製造を激減させたとのこと。なかなか日本市場へのターキーの定着は進まないようですね。
現在、日本では食用としての生産は少なく、アメリカやカナダから冷凍したものが輸入されているようですが、北海道滝上町や石川県の輪島市などで飼育されています。

アメリカなどでは、ローストターキー(七面鳥をまるごと蒸し焼きにしたもの)を、クリスマスや感謝祭で欠かさず食べると聞きますが、この習慣は1620年にイギリスからアメリカに渡ったキリスト教徒がはじめての感謝祭で七面鳥肉を食べたのがはじまりのようです。
雑談ですが、七面鳥を英語で turkey(ターキー)、つまり「トルコ」という名前で呼びますが、これはイギリス人の勘違いに由来すると言われています。イギリスにはアフリカ原産のホロホロチョウがいたのですが、これはトルコを経由して輸入されていました。
そこにアメリカから七面鳥がやってきたため、トルコからやってきたホロホロチョウと同じ種であると勘違いし、turkey(ターキー) と呼んだと言われています。そこからずっと縁もゆかりもないターキーと七面鳥は言われているわけです。
七面鳥肉は、脂肪やみずみずしさが少ないイメージがありますが、クリスマスの時期には脂肪が増えうま味やみずみずしさが増します。また、胸肉が多いように改良された物が多く、高たんぱく低カロリーでビタミン・鉄分・亜鉛・リンなどミネラル類も豊富に含んでいます。

七面鳥料理は、クリスマスだけではもったいないです。

七面鳥料理は、クリスマスだけではもったいないです。

本来、七面鳥料理は、鶏肉に似たような調理ができるものなので、すき焼きや素焼きのような日本らしい料理法ができますが、日本人に実は一番身近な料理?は前述もしましたが、サブウェイ(アメリカのサンドウィッチチェーンで日本にも多数あります)のターキーブレストかもしれません。
これはターキーハムを使ったサンドウィッチですが、まさに七面鳥料理の特徴でもある胸肉を100%使用した高タンパク、低カロリーのものです。

本場の欧米では、丸の蒸し焼きを筆頭に、トリフやクリを詰めた蒸し焼きのほか、全面をしっかりローストしてからワイン等で煮込んだり、薄切りにしたカツレツなどもあるし、ショーフロア・ガランティーヌなどの冷製料理もあります。
でも代表料理としては一番聞き覚えのある七面鳥料理からいきましょう。
1.ローストチキン
・・・クリスマスの代表料理でも欧米料理。丸の七面鳥に様々な詰め物をして蒸し焼きにし、グレービーソースやクランベリーソースなどで食べます。
2.ショーフロア
・・・他の肉や魚も使いますが、フランスの宴会料理の一つです。七面鳥にソース・ショーフロアというクリームのソースをかけ、その上から透明のゼリーでコーティングした料理です。
3.アスピック
・・・日本で言うところの煮こごり料理で、七面鳥をにたブイヨンをゼリー状にします。メイン料理というよりも料理の付け合せに使うことが多いです。
4.ガランティーヌ
・・・冷製料理の有名どころですが、七面鳥の身に様々なものを巻いて、蒸し焼きにしブイヨンで煮ます。それを輪切りにしいただきますが、七面鳥以外にも子牛なども使います。

七面鳥は、欧米人に比べ日本人には敷居も高そうに感じますが、前述のように調理方法は、鶏肉と同じでも良いわけです。昔と違い、通販などでも簡単にてにはいりますから、楽しんでみてはいかがでしょうか。
でも、やっぱりローストターキーからになるかもしれませんね、なにかクリスマスの憧れ料理みたいな感じもありますし。

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