牛ハラミ・ハラミ、牛サガリ・サガリの今と昔
ハラミもサガリも人気急上昇!、昔はゴミ??
ご存知のように、ハラミもサガリも副産物扱い、ホルモンと一緒の扱いです。
牛ハラミや牛サガリだけでなく、その他のハラミ、サガリも同じように昔は、捨てられていたり、と畜関係者のまかない食などにされていました。
ハラミは適度に霜降りになったりするので、お肉の代用?のように利用されることもあり、サガリはハラミの一部にされることも多くありました。
ソフトカルビ、という言葉、聞いたことがあるでしょうか、ご存知の方は、結構人生経験のお有りになる方(笑)かと思います。
そうです、昔はよく、牛ハラミをソフトカルビといって、販売していました。
適度な霜降り、柔らかさ、あっさりしたカルビ、ソフトカルビとしてカルビ肉の代用品のように使われたわけです。
こういってはなんですが、当時は普通にカルビ肉、として販売していたお店が、たくさんあったと記憶しています。
私の記憶では、大阪エリアで約30年ほど前からハラミ、サガリと少しずつ扱いを良くしてきたところがありました。
そして1991年輸入牛の自由化に伴い、パーツとしてアウトサイド・スカート、ハンギング・テンダーなどが輸入され一般に知られるようになり、少しずつ注目を集めるようになってきました。
ただし、今のような高級品?扱いになるのは、もっとずっとあとですが。
ハラミ・サガリは、牛の横隔膜、つまり内臓肉ですから、その地位?があがったのもホルモンがブームになり、品薄になった頃とそんなに違いがなかったと思います。
そこから希少部位、といわれなかなか食べられない、高級品?になっていたんですね。
ハラミやサガリ、どうやって買うの、食べる??
現在のように、希少部位として有名になってしまうと、なかなか手に入りにくい時代になりました。
昔も今も変わりはありませんが、ハラミやサガリの流通は、内臓肉・ホルモンと同じ扱いになり、通常のお肉の流通とは違います。
不思議に思われるかもしれませんが、普通のお肉は、日々市場にて売り買いされたくさんの業者が、その商品を流通させています。
しかしながら、ホルモン系は、全国のと畜場ごとにあらゆる副産物を管理する社団法人 日本畜産副産物協会というものがあり、そこが基本管理しています。
そこから、協会員の限られた専門業者がいて、そこから流通がはじまっていくのです、もともと販売量が圧倒的に違いますから、業者も限られますよね。
そのため、昔から付き合いのある取引先など決められたところに、そのつながりの強さや過去からの取引額に応じて商品が流れやすくなります。
よって、お店により、手に入りにくかったり、高額になったりという現象が起こるわけです。
但し、よく新聞や宣伝広告でお肉屋さんが、「○○牛何十頭買いました」、みたいな記事を見かけることがあると思いますが、そういった大きなお店は、ご自分で生体の競りの権利を持っていることもほとんどです。
こういったお店は、ホルモン系も販売しておられる場合も多いです。もしくはその系列の飲食店で食べられる場合が多いです。
というのも、こういったお店は副産物も扱える場合が多いからです。
また、日本には、200を超えると畜場がありますが、限られたと畜場では、自分が搬入した牛は、副産物もすべて決められるところもあり、となるとホルモン類もすべて手に入れれます。
そんなこともできるのは、限られたお店や業者さんになるわけですね。
通常の卸売り専門のところと違い、自社でお店をやっていれば、現在ホルモンの価値が高いことがわかっているので、自社で引き取る場合が多くなるのです。
逆に?飲食店さんが、「牛一頭買いの店」みたいな看板を出している場合は、ちょっと違いますから勘違いしないでください。
こういったお店さんは、と畜されたあと解体された牛を購入している場合が多いので、ホルモンなど副産物は購入できない場合もほとんどなのです。
半身に解体されたものを、肩ロース、リブロース、ヒレ、サーロイン、・・・と自分の好みのパーツに分解してもらい、真空したものを購入するのです(実際は一頭なのでその倍購入する)。
ということで、牛ハラミ、牛サガリを食べたいなら、昔からやっているお店や、ホルモン専門店、○○牛専門みたいな飲食店、または、競りの権利も持っているような大きなお肉屋さんで
購入することができると思います。
また、そのような情報がない場合などは、インターネット通販を利用して購入することも可能ですね。
独断の偏見で申し上げるなら、牛ハラミ、牛サガリの味をちゃんと堪能したいなら、和牛のものから試されることをおすすめしたいです。