ホルモン(畜産副産物)について

ホルモン(畜産副産物)について
さまざまな素材

ホルモン(畜産副産物)とは

家畜から食肉が生まれますが、そのときには、同時に皮(原皮)や内臓や骨なども併せて生産されます。
お肉を主産物と位置づけると、皮・内臓・脂肪・骨・血液などは、副産物となり、「畜産副産物」と呼ばれています。
その中でも、皮以外の内臓については「畜産副生物」といわれ、この呼名ができる前は、「ホルモン」・「モツ」というふうに呼ばれていました。
(と言いながら、今でもホルモンと呼びますし、実はその方が皆さんわかりやすいですけど)

全国も200を超えると畜場や食肉センターなどで、と畜され解体された家畜は、枝肉(骨の付いた状態の肉)、原皮、内臓、血液、頭、尾、脚などに分けられます。
そして、その枝肉から、余分な脂肪や骨を取り除き、肉と分けたものが「畜産副生物」となります。
現在は、国産だけでなく、海外からも輸入されていますが、部位ごとに別れたものを輸入していますし、バラエティーにとんでいます。

だからというわけではないでしょうが、海外ではホルモン(畜産副産物)のことを、「バラエティーミート」とか「ファンシーミート」などとも呼び親しまれてもいます。

※今更ながら「ホルモン」の語源は?

昔からよく聞くのは、関西弁の捨てるものを意味する「放るもん」から来ている、と子供の頃は聞きました。
しかしながら、実はこの説は違うだろうと、言われています。なぜなら、戦前よりホルモン料理、という言葉が、内臓料理だけでなくすっぽん料理のようなスタミナ料理にも使われていたことがわかっているからです。

ということで、諸説ありますが、有力なのは医学用語でHormon(ホルモン)から来ている説のようです。
動物の組織や器官の調整をする物質を、ドイツ語でそう呼ぶらしく(医学用語はドイツ語)、栄養豊富な内臓を食べることで活力がつくということで、そう名づけられたというものです。

ホルモン(畜産副産物)世界の国では

ホルモン(畜産副産物)世界の国では

ホルモン(畜産副産物)は、世界各国でも様々に食べられています。
代表的なところで一例を見てみますと、

アメリカ
アメリカでは、「バラエティーミート」とよび、彼らがソールフードなどと呼ぶものに、ホルモン(畜産副産物)を使っています。
有名な代わり料理に、牛の睾丸をフライにした料理が、「ロッキーマウンテンオイスター」(ロッキー山脈の牡蠣)があります。
味が牡蠣に似ていることからアメリカとカナダの西部では親しまれているようです。

メキシコ
メキシコでは、タコスやスープに使われていますが、より日々の生活に溶け込み、食文化の一部にもなっています。
ホルモンタコスは、様々なホルモンをタコスの具材に利用しますが、我々日本人には、牛タン、ハラミ、モツなどのタコスが食べやすいかも!

フランス
フランスでは、ホルモン(畜産副産物)のことを「アバ」と呼び、様々な料理に使っています。
フラン料理という文化の中で、様々な調味料を使い焼く、揚げる、煮る、蒸すなどバリエーションに飛んだ調理法で食べられています。
このあたりは、まさにフランスの食文化の一端を垣間見えますね。
トマト煮込みみたいなものは、オーソドックスかもしれませんが、オムレツにホルモンがはいってくるとちょっとびっくりかも!

中国
中国では、まさに皆さんご存知なようにあらゆるものを美味しい料理に変えていきます。
ホルモン(畜産副産物)についても、医食同源の言葉のもと、あらゆる部位が、焼く、炒める、煮るといった方法で食べられています。
(医食同源には、中国の薬食同源思想から着想を得た言葉ですが、病気の治療も普段の食事も、ともに人間の生命を養い健康を維持するためのもので、その源は同じであるとする考え方です)

中国には、本当にたくさんホルモン料理があります。
最近では、日本でも結構できている、中国人の人が集まる中国地方料理のお店、みたいなところに行くと楽しいくらいあります、一度行ってみるといいですよ。
初めて行ったのは、名古屋市中心部のお店でした。ミノ、ハチノス、センマイ、ギアラとすべての胃を食べ尽くしました(笑)

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