歴史からみる、韓国の肉料理と中国の肉料理

歴史からみる、韓国の肉料理と中国の肉料理
世界事情

韓国の肉料理

13世紀前半に蒙古のジンギスカンに侵略支配されるまで、
仏教の影響か肉を食べる事があまりなく、植物性食品を中心だったようです。
蒙古の支配下になって、肉食が広がりそれが当然ようになっていきます。

済州島では政府直轄の牛馬の放牧場が作られ、食用ばかりでなく戦闘用、農耕用の牛馬も飼育されていました。
15世紀には沖縄経由でこしょうがもたらされ、肉の香辛料として貴重なものとなります。
どこの国でも肉料理に香辛料はつきもんですね。

ちなみに、朝鮮内でのこしょう栽培も試みられたようですが、難しかったようです。

16世紀末には豊臣秀吉が朝鮮侵略を試みたこともあり、
とうがらし(南蛮貿易により九州にも伝わっていた)が朝鮮にも渡ったようです。

韓国では、とうがらしが国内栽培に適すことから、肉料理に使われるばかりでなく、
有名料理?キムチにも使用されるようになったようです(それまでは山椒を使っていたとか)。

朝鮮料理の代表、キムチも、肉料理とともに香辛料の中から
生まれたなんてけっこうおもしろいですね。

別件ですが、朝鮮にはジンギスカンによる侵略のころから、
焼肉の原型のような習慣があり、日本においての焼肉文化は、
戦後、在日朝鮮人によって広まったともいえます。

タレに漬け込んだ肉を直火焼きするという焼肉は、なかったのですね。

中国の肉料理

中国では、漢民族が農耕民族であり、豊かな国土に恵まれた中、
紀元前2000年ごろには、黄河の流域に家畜が飼育されていました。
紀元前1500年ごろ、殷の時代には食用の牛、山羊、豚、労役用に馬として、
飼育・活用されたことが記録に残っています。

紀元前1100年くらいに「六畜、六獣、六禽」という言葉が書物に出てきます。
中国では馬、牛、羊、山羊、豚、犬、鶏がすでに食用として飼育されていたようです。
他には、水牛やあひるも食用とされています。
しかし、肉食の割合は決して多くなく、野菜、豆などの植物性食品を主食として、
多種類の肉を食べていたようです。

四足のものは、机と椅子以外は何でも食べる、などといわれる中国ですが、
このような歴史においても理解ができます。

私は仕事の関係で中国に出張しますが、この10年間だけでもその変化は
ものすごいものがあります。一番いくのが上海なので、上海について見ると、
10年くらい前は、大都会と言われるこの場所でさえ、公設市場のような物があり、
露店のような感じでお肉も売られていました。

机のような板の上で、豚を大きな包丁で解体し、目の前で鶏もしめていました。
外国からの人は、外資系のスーパーやデパートでの買い物するのが
普通でしたが、地元の人は露店のお店も当たり前でした。

その当時は、牛肉を現地の人が食べることは少なく、販売してもあまり売れませんでした。
しかし、最近ではそういった露店のようなお店もだんだんとなくなり、
牛肉の消費は拡大の一途をたどっているようです。

ちなみに、上海での牛肉人気料理は、ステーキです。
肉料理といえば、焼肉かステーキ、調理もめんどくさくなく
ガッツリ食べられるのが良いようですね。
このあたりのことは、また別の機会にしましょう。

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