肉料理ハーブ スパイス、その歴史と種類

肉料理ハーブ スパイス、その歴史と種類
世界事情

スパイスって(肉料理とスパイス)

日本語訳では、香辛料。
香辛料とは調味料の一種で、植物から採取され、調理の際に香りや辛味、色をだしたり、
臭みを消すものの総称である。食事をおいしくしたり、食欲を増進させたりする。
香料として食品に添加されるものも多数ある。( ウィキペディア)

スパイスは食品の分類としての一名称で、
「芳香性や刺激性のある、飲食物に香りや辛み、色などを付ける植物由来の食品」
(ごく一部植物以外に由来するものもありますが、ほとのどは植物に由来です)
「スパイス=辛いもの」というイメージですが、必ずしも辛いものではなく、辛みがあるものが少ないです。

調味料であり、薬としても使われているスパイスは、全世界で1000を超える種類があると言われています。
スパイスとは「葉の部分を使用するもの」「種子の部分を使用するもの」
「樹皮や果実の部分を使用するもの」の3種類にわかれますが、
例えばナツメグは種子、シナモンは樹の皮、生姜やターメリックは根です。

ハーブって(肉料理とハーブ)

日本語訳では、薬草、香草。
ハーブは、一般的に料理の香り付けや保存料、薬、香料、防虫などに利用されたり、
香りに鎮静・興奮などの作用がある有用植物で、緑の葉を持つ草、
茎のやわらかい植物などを指すことが多い。( ウィキペディア)

「ハーブ(herb)」とは、ラテン語の「ヘルバ(herba):薬草の意」が語源で、
もともとヨーロッパの伝承医療で薬草として使われてきた草花を指します。
ハーブには「良い香りがする」「食べられる」というイメージがあるかもしれませんが、
香りがないものや食べられないものもあります。

ヨーロッパの人々は、古来より身近な植物を摘み取り、葉や茎を料理や薬膳として利用してきました。
例えば、タイムやローズマリー、ミント、フェンネル、バジルといったものです。
フレッシュ(生)なものもドライ(乾燥)させたものも、両方ハーブと呼びますが、
一般的には前者を「フレッシュ・ハーブ」、後者を「ドライ・ハーブ」と呼びます。
ハーブは防腐力、抗酸化力、殺菌効果とともに浄化作用も備えている草花です。

といったようにスパイスとハーブは別物と考えることができますが、
今回の肉料理との関係を考えれば、「飲食物に香りや辛み、色を付ける植物由来の食品」と
いえることからひとまとめで扱います。(暴力的かな)

スパイス・ハーブの歴史(肉料理との関わり)

昔、悪魔の仕業で、食べ物が腐ったり臭を放つとされました。
清浄な香りは悪魔を追い払うと信じられ、様々な芳香を放つ
植物の葉や種子、根茎などがスパイスとして使われるようになりました
・・・これが、人間とスパイスとの関わりの始まりと言われています。

古代エジプトでは、ミイラに香りの良いスパイスを防腐作用を利用して、
詰めていました。
また、古代中国においても、タイム・キャラウェイ・サフランなど数種類の
スパイスが薬として名前を残されています。
さらに聖書の中には、税金としてミント・アニス・クミンを納めたという
記述も残っていますし、貨幣の代わりとしてスパイスが使われた時代もあったようです。

そんなスパイスが、かつて世界を揺るがした時代がありました。
まさに胡椒がその代表格です。

胡椒は紀元前500年代にインド周辺で栽培されていたという記録も残っています。
一方、産地から遠く離れたヨーロッパでは、胡椒は極めて手に入りにくく、
金と同じ価格で取引されていたほど。
かつてのヨーロッパでは、ハーブを生のまま料理に使っていただけで、
胡椒をはじめ、乾燥させた様々なスパイスは、非常に貴重で高値で取引されるものだったからです。

防腐効果を持ち、消臭作用のある胡椒は、肉食中心のヨーロッパ人には必需品となり、
アラビア商人達がスパイスの生産地を隠し、その稀少価値は更にあげ暴利を貪ったのです。

そして、スペイン貿易が盛んになるにつれ、ヨーロッパ各国はスパイスをめぐって勢力争いを始め、
ポルトガル・スペイン・フランス・オランダ・イギリスの各国は、15世紀から
植民地戦争を繰り広げました。胡椒をはじめとするスパイスは、歴史へも大きな影響を与えてしまったのです。

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