日本人と肉料理の歴史、肉消費が増える理由は?
日本人の食肉ルーツ(肉料理を食べだす?)
日本人がお肉を食べ始めたのはいつ頃だろうか?
多分ですが、旧石器時代にまで、さかのぼりそうです。
肉料理、などというものではなかったでしょう。
人間の食生活は採集・狩猟・漁業などが主流であった頃でしょうが、
すでに狩猟によりスタートしていたようです。
更に畜産においても、最近の考古学の研究では、
縄文時代に食用としてイノシシが飼育されていた可能性ありというから驚きもします。
やはり肉食は、生きるために必要だったわけですね。
弥生時代には、多数の遺跡からイノシシの多数の歯や骨が出土していて、
飼育はこの頃はかなり広まっていたのでないでしょうか。
鶏が飼育されるようになったのが5~6世紀にかけてその後には、キジやウズラも飼育されるようになったといいます。
それからずっと家畜・家禽として食べられるようになってくるわけですが、冬の時代?もあったようです。
例えば、7世紀に何があったか、神仏習合がありました。この頃までは神道一本できた日本に6世紀頃仏教が伝来し、
その二つが結びつき信仰の対象になっていったのです。
(神仏習合のキチンとした解釈は調べてくださいね)
時の天武天皇は、「肉食禁止令」をだし、1年うちの半分4月~9月まで肉食を禁じました。
もう一つ、良くいわれるところの犬将軍、徳川綱吉公の時代にも禁止令がでたりしました。
しかし、様々な形の肉食弾圧は明治の世まで続くわけですが、一度はじまった肉食を日本人が全くやめることはなく、
理由付けをして食べてきたわけです。
一度知ってしまったら、全く中止することなど至難の技ですよね。何と言っても”食欲”ですから(^◇^)
肉料理からは、離れられない。
明治の世は?(肉料理をどう食べた?)
明治維新になると、日本は近代化の一途をたどるわけです。
あらゆるものが西洋文明の影響を受け、その中で当然のように食生活・お料理にも近代化というものがおとずれ、
明治天皇は肉食の解禁を宣言されたのでした。
いよいよ、肉料理が裏街道から抜け出すのです??
この日から日本人は、後ろめたさを感じることなく、再びお肉を食べられるようになったのではないでしょうか。
幕末から明治にかけては、牛肉を食べることが、文明人としてのステータスのようでもあったようで、
牛鍋を食べ、日本の将来を語る、それが当時の文化人の嗜み?だったのか。
私も、その元祖?ともいわれる横浜の牛鍋屋さんにおとずれたことがありますが、
その場所のその当時の情景を思い浮かべると、そんな気分にもなってきました。
お味も美味しかったです。
肉の消費が増えはじめます。(肉料理食べる)
そして、時代は第二次世界大戦のあとまで進みます。
なぜなら、敗戦により諸外国(特にアメリカの)影響を大きくうけるようになるからです。
欧米の色々な文明・文化が日本に入り込み、急速な発展へとつながっていきます。
当然のように、食文化においても大きな影響をうけるわけですが、その中にも肉料理の存在があるわけです。
一つの指標で見るなら、第二次世界大戦の前と後でお肉の消費がどのくらい変わったか。
1937年当時約19万トンであった食肉消費量は、1957年には32万トンと
驚くほどの増加ではありません、だって人口も増えているわけですから。
ところが、その後にも影響は続くのです、1990年くらいまで年々増加していくわけですが、
ひとつの契機が東京オリンピックだったようです。
それは、消費される種類からも見られます。
お肉の消費といっても第二次大戦前くらいから暫くの間は、鶏がほとんどでしたが、
その後豚肉や羊肉といったお肉がたくさん食べられるようになっていきいきます。
当時の日本もこのオリンピックを成功するためにいろいろと頑張ったんです、よくご存知の東海道新幹線も、
さまざまなインフラの整備もし、環境も整え、外国からのお客様を迎える準備をしたわけですね。
選手たちの大切な食事もそうです、おもてなしの心は昔から日本に存在するものです。
世界の各国から様々な食習慣、食事をする人々が集ったとき、皆が困らないよう、不便がないよう
食材も料理も研究され準備されました。そして、取り入れたその文化を日本人が自国の食文化へも
取り入れていく、そうした中でお肉の消費もその急拡大ポイントが東京オリンピックだったわけです。
そうお肉のスター、牛肉(こう思っているところで、世代などがわかってしまいますが)、
この消費が大きくなっていくのは1990年以降と新しい?話でもあります。
続きは次回に