ベーコンの種類

ベーコンの種類
さまざまな素材

ベーコンの種類、JAS法の分類による

ベーコン(熟成)、ロースベーコン(熟成)、ショルダーベーコン(熟成)、ミドルベーコン、サイドベーコンになります。
各々の特徴は、次のようになります。

・ベーコン(熟成)・・・豚のばら肉の塊をくん煙したものです。赤身肉と脂肪がバランスよく層を成したものが上質とされます。骨を抜いたバラ肉だけでなく骨付きも豚バラ肉で作るベーコンもあり、より豊かな風味があるともいわれます。脂肪のうまみが特徴で、ベーコンの代表ともいえる最も一般的なものです。

・ロースベーコン(熟成)・・・豚のロース肉を整形、塩せきし、くん煙したものです。脂肪分は比較的少なく、淡泊な味わいで、調理してもそのままでもいけます。

・ショルダーベーコン(熟成)・・・豚の肩肉の塊をくん煙したものです。脂肪がほどほどで、肉のうまみがしっかりしているのが特徴です。そのまま加熱せずサラダやサンドイッチとして食べられます。カロリーは通常ベーコンの半分。

・ミドルベーコン・・・胴肉を用いたベーコン

・サイドベーコン・・・半丸枝肉(半身)を用いたベーコン

ところで、ベーコンの種類とカロリーの関係は、
ベーコン(豚バラの普通のもの)のカロリーは、なんと405kcal/100g、脂質39.1gです。ベーコンは1枚で約20gなので、なんと1枚で80kcalものカロリーです。
そして、ロースベーコンは100g当たりのカロリーが211kcalで脂質が14.6g、ショルダーベーコンは186kcal、11.9gです。
この違いを理解して上で、料理や調理法なども選べると良いですね。

ちなみに、簡単にカロリーカットしたい方は、そう、焼くのが良いです。
脂をたくさん含んだベーコンですから、油を敷かずに弱火でゆっくりと加熱すれば、じわじわっと脂が溶け出します。
ポイントは、弱火でゆっくりとやることです。

世界のベーコン事情

日本では、ベーコンと言えば豚のバラ肉を使うものが主流ですが、これは北アメリカから伝わったものと考えられています。
歴史の古いヨーロッパでは、もともとロース肉を使用するほう(バックベーコンと呼ばれたりします)が一般的だったわけです。

ということで、イギリスやアイルランドは、バックベーコンが普通で、ベーコンといえばバックベーコンのことになります(日本と同様なものはストリーキーベーコン)し燻製したものとしないものがります、アメリカでは、サイドベーコンがベーコンとなり、バックベーコンはカナディアンベーコンなどと言われたりします。
ということは、カナダでは、ベーコンといえばサイドベーコンということです。
また、オーストラリアでは、少し変わってベーコンといえば、ミドルベーコンになります。ミドルベーコンなので、バックベーコンのロースの一部と、あばらの脂肪部分 (サイドベーコンの)を含む部分を言います。

ところ変わればで、何が普通かは、世界で違うわけですね。日本以外の共通と言えば、どちらが主流かは別にして、ロース部位、バラ部位ともにベーコンとして存在し、それぞれに燻製したものとしないものがあるということですね。
それにより、当然調理方法もことなり、それぞれの文化がなりたっています。日本の特異性?は、大量に消費されるものはすべて最終加熱処理をされるため、非加熱処理のベーコンがないと言いていいほどであることです。

さて、日本では海外のベーコンとして、一番有名と言っても過言でないもの、それはイタリアのパンチェッタではないでしょうか(ベーコンと認識していない方も多いかもしれませんが)。
ということで、パンチェッタについては少し詳しくいきたいと思います。

パンチェッタとは

イタリア語で豚のバラ肉の意味。パスタのカルボナーラに欠かせないイタリアのベーコンだ。豚バラ肉に塩をすりこみ、熟成・乾燥させたもので、ほのかな酸味が特徴。薄切りにして生ハムのように生食もできる。燻煙したものは、パンチェッタ・アフミカータになります。
日本人のイメージのパンチェッタは、前者で、燻製されてないものになりますね。
加熱していないことから「生ベーコン」とも呼ばれることもあります、ということで「生ハム」とにてはいるが、違うものですね。

では、普通のベーコンと何が違うのでしょう?
ずばり、塩漬けし熟成した豚バラ肉をそのあと、燻製するかしないか、が違いと考えていいと思います。
なんかはっきりしない発言は、前述しておりますように、パンチェッタにもパンチェッタ・アフミカータ、燻製したものも存在するからです。

とはいってもそれは全体からいけば、ほぼ燻製にないパンチェッタがほとんどなので特段問題がないと判断しました(笑)
ということで、逆に言えばベーコンの特徴は、やはり「燻えん」により生まれると考えていいわけです。

日本のベーコン、鯨ベーコンとは

鯨ベーコンは、今、50歳代中盤以降の方なら、昔を思い出せば、給食にも登場、家でも登場するような庶民の食べ物でした。
年齢的にもう少しあがれば、肉と言ったらクジラのことだった。牛肉も豚肉もどんなものか知らなかった。ステーキはクジラのステーキ、ベーコンはクジラのベーコンのこと、とおっしゃる方も少なくないでしょう。
近所のお金持ちのお家では、飼い犬の餌にしてたまに与えていたのも記憶しています(本来、犬には健康的ではないと思いますが)。

しかしながら、近年では、国際的に捕鯨に対する厳しい意見に、捕鯨が禁止されるとしもあり、また、1年に捕獲するクジラも、調査捕鯨に限られ、商業的な遠洋捕鯨は行われていません。
これについても是非をうんぬんするつもりは、この場ではありませんのでやめますが、つまり、今はクジラは庶民の食べ物から高級品に変わったということです。

現在の鯨ベーコンは、ミンク鯨、イワシ鯨、ナガス鯨等のヒゲ鯨類の畝須(うねす)の部位などを使って、塩漬けした後、ボイル、着色、冷風乾燥して作ります。
薄くスライスし刺身として生食したり、ボイルするだけや網焼き、チャーハンの具材などとして調理する場合もあります。
いろんな食べ方ができる便利食材でもあり、脂肪分たっぷりの鯨ベーコンがどうか?と思う方にも、鯨の脂は不飽和脂肪酸なので魚と同じくヘルシーなので安心ですよ。

※畝須(うねす)とは
鯨の胸から腹側の部位で、畝と須の子を合わせたものを畝須(うねす)と呼びます。
この部位は鯨がエサを食べるときに動く場所なので、ジャバラになっており脂乗りがよくとても美味しいですが、とても高級な部位となります。

また、ベーコンとしてではなく、長崎の人気商品に「すえひろ」と言うものがあります。
これも畝須を使ったもので、水煮をして加工しています。長崎では縁起物としてお正月やおめでたい席などに好んで食べられていますが、見た目はベーコンにもにた感じで、ベーコンが赤く着色されているのに対してすえひろは着色されていません。

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