羊肉のしゃぶしゃぶ、その他の羊肉料理はどんなものがあるのか

羊肉のしゃぶしゃぶ、その他の羊肉料理はどんなものがあるのか
さまざまな素材

よく食べている有名羊肉料理

1.ラムロースト
ラックやチャックロールなどの部位をスパイス・ハーブと共に焼き上げるシンプルな料理です。でもプロヴァンス風ラムローストなんてことになると、高級料理ですね。
プロヴァンスは黒いダイヤモンドと称される黒トリュフの名産地で、フランスのトリュフの8割はプロヴァンス産と言われています。当然ながらそれが使われます。ローズマリー、バジル、タイム、オレガノ、マジョラン、ウイキョウなどのハーブとニンニク、そしてトリュフの香りを移したオリーブオイルでマリネしたらプロヴァンス風のラムローストの出来上がり。

2.シシカバブ(串焼き)
角切りの羊肉をスパイスに漬け込み、金串で焼いたトルコ料理。シシはトルコ語で串の意、カバブはもともとロースト肉を意味する古代アラム語です。
トルコ料理で使われる材料で特徴的なのはトマト、豆、ナス、ヨーグルトですが、カバブも肉を胡椒、ナツメグなどのスパイス、ヨーグルト、トマト、に漬けてから焼きます。

3.シュウパウロウ(モンゴル風塩ゆで)
モンゴルでもっとも良く食べられる羊料理が塩茹で料理です。骨付きの羊肉を大鍋で煮て、塩味だけで食べる、モンゴル人はほとんど羊肉は焼くのではなくこうした煮込んだ羊肉を食べるそうです。シュウパウロウには、長時間の煮込みにより美味しくなるすねや首の部分、バラなどの部位を使います。
羊の塩煮「シュウパウロウ」は内モンゴル(モンゴル文化だが中国)の呼びかたで、モンゴルでは「チャンスンマハ」と呼ばれます。

4.カオヤンロウ
薄切りにした羊肉をタレに漬け込み、網焼きにして薬味と食べる中国料理です。「羊肉あぶり」という意味が近い。
現在では、羊の肉を串に刺して、あぶった料理が主流となっている。「烤羊肉串」とも、言われている。中国東北部、昔の満洲に当たる地域の料理で、満洲料理からきたのではという説も出てくる。
蒙古を統一したチンギス・ハンが、戦いのときに自軍の士気を高めるために屋外で羊肉をあぶり焼きにして食べさせたという伝説にちなんだ料理です。また、日本のジンギスカンのもととも言われます。

5.マトンカレー
名前の通りマトン(羊肉)を使ったカレーです。ラムもよく使われますが、インド料理ではマトンカレーのほうが多いです。

6.アイリッシュシチュー
マトンやラムとタマネギ・ジャガイモ・ニンジン・キャベツなどを煮込んだアイルランドの代表的煮込み料理

しゃぶしゃぶの原点と言われるシュワンヤンロウ

7.シュワンヤンロウ
羊肉を薄く切ってお湯ですすぎ、何種ものタレと薬味で食べる中国風しゃぶしゃぶのようなもの。
シュワンヤンロウといえば北京名物として有名ですが、中国全土で食べられ、チェーン店があるほどポピュラーなものです。店により肉の切り方や薬味・味付けなど様々な工夫があり、はしごをして食べるのも面白いです。
前述に中国風のしゃぶしゃぶと書きましたが、日本で言うしゃぶしゃぶ(これは日本人が命名したもの)はこのシュワンヤンロウが原点と考えるほうが自然ですね。なぜなら、シュワンヤンロウには700年を越える歴史があると言われています。
700年ほど前、元王朝を建てモンゴル帝国第5代皇帝であるフビライが中国大陸を統一するべく遠征中に、故郷の味、羊肉の煮込みで英気を養いたいと、部下に調理を命じたとき、敵の軍勢がやってきてそれどころではない状況になったそうです。
しかし、フビライは羊肉料理が食べたく我慢できずいる、そこで調理担当者が工夫をこらし、羊肉をごく薄く切り、熱湯にさっとくぐらせた。肉の色が変わるとすぐに碗によそい、塩や生姜をふりかけた、それをフビライに食べさせたそうです。
見事、その戦いに勝利を収めた、フビライは、その料理をまた食べたい、といい自ら「シュワンヤンロウ(沸騰した湯の中にさっと通す)羊肉」と名づけた、それが中国全土に広まったというのです。
羊肉をもっとも美味しく食べる料理の一つが「しゃぶしゃぶ」。羊肉のしゃぶしゃぶは、どの肉を使うよりも美味!体も温まり、消化にも良い、と中国の歴史が物語、そして証明もしているようです。

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