ハム・ソーセージ等の酸化防止剤について

さまざまな素材

文字通り酸化防止のために使う食品添加物です。
ハム・ソーセージ等は空気にふれる=酸化する、と変色し、風味も悪くなります。
そのようにさせないため、品質を保つために酸化防止剤が使われます。

酸化防止剤は、どう働く

「酸化防止剤」とは、自らが酸化することでほかの食品そのものの酸化を防ぐ食品添加物です。
酸化といっても、色々な働き方がありますが、
1.有害な過酸化物や発がん性物質を作らないようにする
2.漬物や果実加工品などの変色を防ぐようにする
3.油脂類の酸化で、変色や劣化を起こさないようにする
などが考えられます。

酸化によって生じた過酸化物による消化器障害、褐変や退色、栄養価の低下、そのような酸化による品質の低下を防ぐように働くのが酸化防止剤です。

ハム・ソーセージ等には、どのような、酸化防止剤があるのか、その働きは

L-アスコルビン酸(ビタミンC、V.C)
デンプンを加水分解して得られるブドウ糖を原料として、発酵により製造されます。
水に溶けやすく、変色、褐変、風味の劣化などを防ぐ。食品中で酸化することで品質改良剤の役割を果たし、また、ビタミンCとして栄養強化剤の効果もある。
(栄養強化剤として使用した場合は、表示が免除されます。)。

アスコルビン酸は、亜硝酸を還元することにより亜硝酸塩の少なくするので、発色剤のところでもふれた発がん性物質のニトロソアミンの生成も抑制する効果があります。
また、最近は、原料に遺伝子組換の野菜を使うことを問題にされることがあります。
これについては、含有量が少ないので、今の所人体への影響はないと考えられます。

使用食品:食肉加工品、果実加工品、漬物、缶詰、パン、そう菜など

エリソルビン酸(イソアスコルビン酸)
ブドウ糖を発酵させて得られたケトグルタル酸をエステル化し、さらにエノール化したものを精製して製造されます。
強い還元力があり、酸化防止の目的以外には、使用が禁止されています。

使用食品:食肉加工品、果実加工品、魚介加工品、農産物缶詰、漬物など

dl-α-トコフェロールや天然添加物の抽出トコフェロール(ビタミンE、V.E)
化学的合成によって作られるdl-α-トコフェロールや植物体内に存在し、種子などの油脂成分の不必要な酸化を防いでいるビタミンで、植物油脂から分離、精製して作られるものも同様に使用されます。
肉中の脂質酸化を防止するので、ドライソーセージ等の保存期間の長いものに効果があります。

使用食品:食肉加工品、油脂類、バター、油脂含有食品、菓子類など

カテキン
お茶から抽出される成分でよく知られているカテキンは、酸化防止剤としても使用されます。
ツバキ科チャの茎や葉、マメ科ペグアセンヤクの幹枝などを乾留した後、水又はエタノールで抽出、精製してつくられます。
主成分は、カテキン類で、酸化防止以外にも、殺菌、消臭効果があり、人体にはほとんど影響を及ぼすことのない安全性の高い酸化防止剤ですが、
ビタミンC、ビタミンE、クエン酸などと一緒に使用すると相乗効果があらわれます。

使用食品:食肉加工品、水産加工品、菓子、油脂、清涼飲料水など

有名な酸化防止剤の使用法

有名な酸化防止剤の使用法

やはりここで一番気になる?のはワインですね(笑)
個人的には、酸化防止剤無添加の国産ワインをさがすことがありますが、求める味と価格のバランスが自分中ではまだ合いません。
海外に行った時に、飲むワインが楽しみになるのも、この弊害?かもしれませんね。

ところで、ワインの酸化防止剤にはどのようなものが使われているのでしょう。
これは、みなさんも馴染みのある、ものでしょうが、亜硫酸ナトリウム (亜硫酸ソーダ)になります。

昔から硫黄を燃やして亜硫酸ガスを起こすことでワインの酸化と過発酵防止やぶどうの殺菌に使われています。水に溶けやすく、酸化、褐色を防止するほか、漂白効果もありますが、胃の弱い人が摂取すると、胃痛を起こすこともあります。
日本で、輸入ワインを飲みすぎると胃が痛くなることがありますが、、、これは違いますね(笑)

亜硫酸ナトリウム (亜硫酸ソーダ)の使用食品は、ワイン、ドライフルーツ、天然濃縮果汁などです。

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