ハム・ソーセージ等(食肉加工品)に関わる法律

ハム・ソーセージ等(食肉加工品)に関わる法律
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ハム・ソーセージ等(食肉加工品)に影響する重要な法規??

ハム・ソーセージ等(食肉加工品)に影響を与える法規は、大きく食肉加工品に関わるものと食肉加工品の原料肉に関わるものになります。
原料に関しての法規は、通常のお肉にも通じるところがありますが、家畜の肥育・と畜、市場流通、価格、輸入等に関わる様々な物があり、それらをクリアした?原料が使われます。

食肉加工品に関するものでは、特に重要なものが以前に述べました「JAS法」の他に、「食品衛生法」、「ハム・ソーセージ類の表示に関する公正競争規約」、「計量法」、「家畜伝染病予防法」、「健康増進法」等があります。
また、表示に関して以前述べましたが、「JAS法」、「食品衛生法」、「健康増進法」などの関連部分を「食品表示法」としてわけ成立させたものが、2020年4月より完全実施になるはこびです。

それぞれの重要法規に関して、簡単に述べます。

「食品衛生法」について

この法律の目的は、「食品の安全性の確保のために公衆衛生の見地から必要な規制その他の措置を講ずることにより、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もって国民の健康の保護を図ること」とあり、
有毒有害、不衛生な食品の販売を禁止するための様々な基準が設けられています(所管は厚生労働省です)。

とりわけ、食肉加工品に関わりが深い項目は、
食肉加工品の分類及び製造基準・・・その区分は①食肉、食肉加工品②食肉製品③その他食肉を含む加工品となり、ハム・ソーセージなどの食肉加工品は②の食肉製品に区分されます。そして製造方法の違いで下記のように4つに分類されています。

食肉加工品の分類

製造設備、営業許可・資格等・・・食肉製品の製造業は、「食品衛生法」の製造基準を遵守は当たり前ですが、営業許可・資格も必要になってきます。営業許可基準は都道府県の条例で定められています。

その他の基準・・・食肉や食肉加工品の安全確保のため、いくつかの基準があります。
「病畜等の販売の禁止」、「残留農薬・医薬品基準」、「食品添加物」、「表示」が大きなものになりますが、詳細は機会があるときに。

「ハム・ソーセージ類の表示に関する公正競争規約」について

公正競争規約は、ハム・ソーセージ業界が表示の適正化を図るため自主的に、公正取引委員会の認定を受け、設けたルールです。
運営は、業界の自主規制機関のハム・ソーセージ類公正取引協議会によって行われています。

公正競争規約は、「景品表示法」の第12条の規定に基づき、事業者または事業者団体が、景品(景品規約)又は表示(表示規約)に関する自主的業界ルールです。
この規約の目的は、不当表示や過大な景品類の提供による競争の防止や、互いに良識としての「商慣習」を守ることによる不当表示や過大な景品類の提供を未然に防ぐことにあります。

「計量法」について

食肉、食肉加工品の製造・販売事業者は、「計量法」で定める誤差である量目交差以内で計量し、g又はkg(法定計量単位)を示し販売しなければなりません。
量目公差は、実際の量が表示量に対して不足しているときにのみ適用されます。そのため、食肉加工品の計量は正確である必要があり、2年に一度の法定定期検査をふけることが義務付けられています(所管は経済産業省です)。

「家畜伝染病予防法」について

「家畜の伝染性疾病の発生を予防し、及びまん延を防止することにより、畜産の振興を図る」ことを目的とし、国内の家畜衛生対策、及び輸入畜産物などについては、安全なもののみを輸入させることによって、日本への家畜の伝染性疾病の侵入防止を図ることを規定しています。
そして、伝染病の口蹄疫やアフリカ豚コレラが発症している国からは、牛・豚など偶蹄類の動物、受精卵・精液・未受精卵、ハム・ソーセージ・ベーコン、偶蹄類の肉や臓器の輸入を禁止しています。

この他にも、家畜の飼養段階での衛生管理基準の設定や口蹄疫・豚コレラなどの家畜伝染病については、特定家畜伝染病防疫指針の作成が規定されています。
最近、国内で続く豚コレラに対応して、この「家畜伝染病予防法」はよくニュースなどマスコミでも取り上げられていますね(所管は農林水産省です)。

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